こんにちは、ればぞうです。
突然ですが、仕事やめるのって結構勇気がいりますよね。
私は40歳で公務員の職を辞しました。大学を卒業してから約17年、公務員一本で働いてきました。色々考えたうえで、『やめる』という決断をしたのですが…。
私が退職するって聞いた人々は口をそろえて言うんです。
公務員辞めるなんて、もったいない!
本当にそうなんでしょうか?
この記事では、
- 公務員ってどのくらいやめているの?
- 仕事を辞めるデメリット
- 仕事を辞めてどうしていくのか
について説明していきます。
公務員の人も、公務員じゃない人も、40代でも、そうじゃなくても、仕事を変えてみようかなと思っている方はぜひ読んでみてください!
もったいないとは何か
退職まで『もったいない』という言葉をどれだけかけられたことでしょうか。それ以外にも、
- 今から公務員辞めて次の仕事どうすんの?
- 公務員辞めたら生活していけないでしょ
- 今更何考えてんの?
というような言葉をかけられました。ごく一部ですが。…文字にすると結構辛辣な言葉を投げかけられていますね…。
退職することは周りに言ってなかったのに、こんな有様。
あまり前向きな言葉はかけてもらえないのは覚悟してましたが、『もったいない』って何でしょう?
- 給料が安定してるのにもらえなくなるなんてもったいない
- せっかく公務員の試験に受かってるのに無駄にしちゃってもったいない
- 公務員の経験は他で活かせる機会なんてないのにもったいない
おそらくこんな意味が含まれているんだと思います。でも、自分の人生に責任を持てるのは自分でしかありません。
周りの意見も大事ですが、自分の思うとおりに生きることもとても大事です。
辞めないでもやもやしていると時間がもったいない!
と気持ちを切り替えました。
データから見る公務員の離職率
総務省が発表している『令和2年度 地方公務員の退職状況等調査』を参照して作ったグラフです。国家公務員については触れず、地方公務員に絞っています。
この統計自体には、定年退職等も含まれていたのですが、今回は『普通退職』に限ったグラフを作成しました。いわゆる『自己都合退職』ってやつです。普通退職者の中で、年代と業種別に分けてみました。詳しくはリンクを参照して下さい!
40代になると退職率はかなり下がりますね。
40代という年代は、
- 管理職の役割を果たす場面が多くなる
- 出世して実際に仕事を回せる年代になってきている
- 経験を積んできているので安心して仕事を任せられる
ようになる年代です。
いわゆる『働き盛り』なので、そりゃあ『もったいない(組織にとっても)』ってなりますね。仕事自体も自分の思うようにやりやすくもなるので、辞めるという気持ちになる人ももしかしたら少ないのかもしれません。
公務員であることのメリットとデメリットを考えてみる
一般的に公務員はホワイトと言われているけど本当にそうなんでしょうか?
これは部署によっても全然違いますね。
勤務時間から見てみると、市民応接にかかわってくる職種は必然的に拘束時間は伸びます。警察官や消防士、救急隊員は時間が不規則だったりしますよね。
事務的な職種であれば比較的ホワイトなのかな~という気もしますが、具体的に見ていきましょう。
公務員であることのメリット
世間からは安定しているっていうイメージがあるくらいなので、メリットはたくさんあります。
- 給料が安定しているし、ボーナスもある
- 福利厚生がしっかりしている
- 社会的に信用される
- 色んな種類の仕事がある
- リストラの心配はない
- 社会に貢献できる
ザックリあげてもキリがないくらいですね。公務員のメリットは、断然『安定と信用』ってことでしょう。
給料が安定している
処分対象にさえならなければ、リストラをされる心配はないですし、給料も毎月ちゃんと入ってきます。
年2回のボーナスもしっかりいただけちゃいます。
収入の面では安心していられますね。
この時代に収入が安定しているというのはかなりの強みだと思います。
社会的信用が高い
そして、社会的な信用もとても高いです。シングルマザーだった時期でもローン組めたのは公務員だったからだろうなぁ~。『お仕事何しているんですか?』と聞かれて
公務員です。
と言えば、それ以上深いことは聞かれないっていうのも自分的には楽でした。
福利厚生がしっかりしている
産休とか育休とかは比較的取りやすいですし、配慮もしてもらえます。ご存じの通り、住居手当とか通勤手当とかもしっかりしています。
そういった面では、福利厚生は充実しているかな、と思いますが…。
ワークライフバランスが取りやすいという記事も中にはあるけど、配属されている部署によってかなり差があるのが現実なので、私はメリットとしては入れません。
ワークライフバランスに関してはちょっと『どうかな~…。』と思う面も多々あります。
公務員であることのデメリット
- 緊急時には家族より仕事を優先しなければならない
- 残業が多い
- 副業ができない
- 他の職種の人との出会いがない、人間関係が閉鎖的
- 一般社会で通用するスキルが育たない
- クレーム対応がきつい
- 年功序列の世界
緊急時には家族より仕事を優先
公務員の仕事は、公共のサービスを提供することです。災害時や緊急時には時として家族よりも仕事を優先しなければなりません。
民間の会社であってもトラブルがあれば対応するのは当然です。
当たり前のことだから仕方ないといえばそれまでですが、災害時には真っ先に行かなければならないというのは実際経験するとなかなかハード。公務員を目指している方はこの辺りもしっかり覚悟しておいたほうがいいと思います。
子供がいる場合は、面倒を祖父母やシッターさんに頼らざるを得なくなることも。
子育て中だったりするとかなり融通は利かせてくれる場面もありますが、大変なときに自分だけ帰るのは、申し訳ないというか、やりきれない思いをすることが結構ありました。
一般社会で通用するスキルが育たない
転職を考え始めたときに痛感しましたが、一般社会で通用する専門的な知識を育てることができないんです。重めの個人情報を扱うため、独自のシステムの扱いはできても、あくまでもそれは内部だけの話。
スプレッドシートとか、zoomとかたぶん使えないです。私もいまだに使い方がよくわかってません。人間関係も内部で完結してしまうことがほとんどなので、他業種の方と知り合う機会が持てないっていうのもあります。
ただし、クレーム対応だけはうまくできるかもしれません。
クレームは結構受けます。
重めに。
副業ができない
これは有名な話ですが、副業できません。必要なスキルが育てられないっていうのもここに起因しているのかもしれません。公務員は副業が法律で禁止されています。
一部届出すればできることもなくはないのですが、現状ではやはり難しいでしょう。残業もなんだかんだで多いです。
手当でカバーされている部分もありますが、残業も多いですから副業している暇はないんです。
仕事に集中してもらうには致し方ない部分もありますね。
なぜ辞めたいのかを徹底的に洗い出してみよう!
基本的に私は公務員の仕事って絶対になくしてはいけない、なくならないと思っています。公務員の仕事がAIにとって代わられる可能性はほとんどないでしょう。AIが導入されたとしても一部の業務に限られると思います。
なぜなら、公務員が相手するのは人間だから。
相談に乗ってもらったりするとき、もちろん相手は人間がいいですよね。
仕事としては決してなくなることのない仕事を、なぜ辞めたいのか。私自身も熟慮したうえで公務員を退職しています。決断するまでには相当時間がかかりました。
今現在公務員である方で退職を考えているのであれば、これだけは絶対にしてください。
自分にとってのメリットやデメリット、なんで辞めたいのか徹底的に書き出してみる。
自分の頭の中で考えていることを文字にしていく作業ってとっても重要なんです。
やり始めると結構大変なんですが、これが結構役に立ちますよ!
退職後に何をやって生きていくのかまでしっかりイメージできるように徹底的に向き合ってみましょう。
きっと自分がどうしていきたいのか見えてくるはずです!
書き出すのはどんな紙でも構いませんし、現在使っている手帳を使ってやってみるといいと思います。私は手帳にバレットジャーナルを使っているのですが、頭の中を整理するときには持ってこいの手帳術です。
こちらの記事もぜひ読んでみて下さい。
こちらの本もおススメです。
【実体験から】公務員を辞めて後悔してますか?
本当に公務員辞めて後悔してないの?
正直に言います。
全く後悔していません。
私自身、辞めるときは本当に悩みました。子供もいますし、融通をかなり聞いてもらった部分もあります。そんな職場を裏切っていいのかと思ったりもしました。
決定的な理由とはなんだったのか?
色々デメリットも挙げたりしてきましたが、最終的に私が退職を決めた一番の理由は、
子供との時間をしっかり作りたかったから。
それ以外にも他の仕事がしてみたかったとか色々とあるのですが、一番の理由はこの理由です。振り返ってみたときに、
- 小さい時は保育園にお世話になり、仕事優先
- 小学校も親にまかせっきりで、仕事優先
すべて仕事を優先していたことに気付いたのです。ちょうど思春期に差し掛かり、難しい年ごろ。やり過ごしたとしても、子供はきっとすくすく成長していったでしょう。
仕事に関しては後悔していないけど、子育てに関してはきっと後悔する。
こう考えたのが私が仕事を辞めた理由です。
本来であれば、後輩にこんな気持ちをさせないようにまだまだ仕事を続ける選択肢もあったのかもしれません。『ここでやめても後悔しない!』という段階まで仕事をしてきたつもりなので、仕事を辞めて後悔はしていません。
少しでも仕事にやり残したことがあるというのであれば、今は辞めるタイミングではないのかもしれませんね。
自分自身としっかり向き合って最良の答えが出せるようにまずは頭の中を整理することから始めてみませんか?
公務員を40代で辞めるなんてもったいない!本当にそうなの?まとめ
公務員を退職するのはもったいないのか?について説明してきました。
この記事のまとめ
- 公務員のメリットは安定と信頼
- 公務員のデメリットは拘束時間が長いこともある
- 退職を考えているなら手帳等に理由を全部書き出してしっかり自分と向き合う
- 自分自身が一番納得する形に持っていく
人生は一度きりです。
周囲がどれだけ『公務員辞めるのもったいない!』と言っていたとしても、自分の人生に責任を持てるのは自分だけです。退職しても、辞めずに現状維持でも、自分自身が納得する結論を出していけばいいと思います。
そんなあなたを私は全力で応援します!これからも公務員に関する記事をたくさん書いていきます!最後までご覧いただき、ありがとうございました。こちらの記事も読んでみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
はじめまして!
まさに同じような境遇(階級は全く違いますが(笑))で退職を考えています。
40歳、育休を取得していますが勤続16年目になりました。
時短は小3まで伸びましたが、小学校に上がると当直免除はありません。
異動を機に自律神経をやられ体調を崩すことも増えました。
イライラしっぱなしで子育てに後悔しかありません。
まさに他からかけられた言葉が『勿体無い』ばかりでした(笑)
とても参考になります!