こんにちは、ればぞうです。
警察官にとっては、1年に1回の一大イベント。昇任試験。警察官は、誰でも昇任さえすれば出世することができます。
そろそろ昇任試験の季節なのではないでしょうか。各県警で実施日は違うと思いますが、たいていの場合、春先に実施していることでしょう。そして、SAの結果が出たころなのではないかと。
結果が出て、どう感じているでしょうか。
巡査でいれば楽だし、このままでいいか。
昇任なんかしたらめんどくさいだけだもんな。
まさか、こんな風に思っている人はいませんよね?
もしも、この考えを持っている方がいるのであれば、今すぐに捨てましょう。
警察官を17年やってきた視点から言わせてもらいます。
巡査部長には早めになっておくほうがいい。できるだけ、若いうちに。
これは間違いありません。
なぜって、若い巡査部長ってモテるから。
若い巡査部長って、仕事ができると思われるから、かっこよく見えるもんです。
っていうのは半分冗談、半分本気。
巡査部長に早くなることは、むしろメリットしかありません。
今回は、
巡査部長には早めになった方がいい理由
巡査部長になるために、日ごろからしておくべきこと
について解説していきます。
ちなみに、私が昇任したのは、30代前半。できればもっと早く昇任したかった。
とはいえ、実は巡査から巡査部長になるのが一番大変だったりします。
今回、試験がダメだったとしても、チャンスは1年後にまたやってきます。この1年をどう過ごすかで、今後の警察人生はガラッと変わります。
昇任のチャンス、つかんでいきましょう!
巡査部長には早めになったほうがいい理由
まだ仕事もろくに覚えてないのに、昇任なんてしないほうがいいんじゃないか。
刑事に入りたいのに、昇任したら刑事への道が遠のいてしまうんじゃないか。
昇任試験の話になると、途端に尻込みしてしまう人って、結構多いんですよね。
自分自身、全くこの状態でした。
私が巡査部長に昇任したのは30代前半。決して早い方ではありません。
昇任しないで、今の仕事を覚えることが先だと思っていました。
でも、これ、違うんですよ。
階級を上げれば、仕事のスキルは自然と付いてきます。階級が人を育てるんです。
巡査部長には、できるだけ早く昇任してしまう方が、後々の仕事がやりやすくなるのは間違いありません。
その理由を見て行きましょう。
仕事がやりやすくなる
一番の理由はここです。
仕事がとてつもなくやりやすくなるんです。
はっきりいって、巡査と巡査部長はやる仕事って、実はそれほどは変わりません。
意外に思いますよね。
試験に受かったのに、そんなに仕事変わらないなら巡査のままでいいじゃんって思ってしまいそうです。
ここがミソなんですよ。
やる仕事はそんなに変わらない。
でも、雑用が回ってくることがほとんどなくなる。
仕事内容が変わらないのに、雑用がなくなるって、かなり大きいと思いませんか?
受験資格を確保したということは、ある程度の年数は経って、雑用らしい雑用は経験しています。もう、いいでしょう。
雑用じゃない仕事をしていきましょうよ。
そして、巡査部長の特権。
自分が係のトップではないってこと。
係には必ず警部補が係長としています。
だから、難しい仕事は係長と相談しながら、雑用は部下にお願いできる。
こんな最高のポジションってないですよね。
巡査部長って、最高に動きやすかったですよ。一番楽しかったかも。
階級を上げるプレッシャーから解放される
年を取るにつれ、増えてくるのが、巡査部長への昇任プレッシャー。
30代に入ると、だんだんと自分より若い巡査部長が異動してくる。なかなか圧がかかるなとは思っていました。これが、40代、50代でも巡査のままだと、周りからの圧もかなりあるんですよね。
無言の圧力が。
『まだ昇進してないのかよ』
言葉にはしなくても、この圧力はそこそこに感じます。自分の周りにいた40代、50代の巡査に向けられた圧は、もしかしたら本人より感じていたかもしれません。
その圧力は、上司からだけでなく、後輩からのプレッシャーも実は結構あったりして。
それが、不思議なもんで、巡査部長にさえなっておけば、警部補になれっていう圧力はほとんどなくなるんですよね。生涯巡査部長で終える人は、結構います。
巡査のままだと、巡査部長の試験勉強しろって圧が意外とかかる。
そして、年相応になっても巡査でいることって、下から見てもあまりかっこよくは見えない。
となると、必然的に仕事面でも舐められやすくなってしまいます。
仕事、やりにくいですよね。
早めにキャリアを積むことができる
巡査と巡査部長、やるべき仕事はそれほど変わらないと先ほど話しましたが、回ってくる仕事のチャンスが大幅に増えるんです。
たとえば、刑事。
できれば巡査から刑事の経験積んで、巡査部長でも刑事の経験積みたいって思いますよね。
取調べできる頻度、巡査部長のほうが多くなります。
被疑者を逮捕したとき、取調べに誰を指名するのかってなったとき、どうしますか?
上司の立場から考えれば、よくわかると思います。
・試験を突破した、法的な知識を持っている経験の浅い巡査部長
・経験は積んでいるけど法的な根拠がよくわからない巡査
あなたが上司だったら、どっちにお願いしたくなりますか?
当然、巡査部長ですよね。
どれだけ経験を積んでいたとしても、試験に突破したことがあるかないかで周りからの印象はかなり違います。
どれだけ素晴らしい意見を持っていたとしても、巡査の言葉ってそれほど聞く耳を持ってもらえないもんなんです。
それが、巡査部長になった途端、ぐっと仕事に対しての意見が通りやすくなる。
言っていることは同じなのに。
これは、かなり実感しました。
巡査部長は動きやすいし、意見も通りやすい。
『係を回しているのは、実は巡査部長』っていう状況がかなりあります。巡査部長は、カッコいいポジションなんですよ。
それと同時に、自分の『畑』を持つこともお勧めしています。自分の畑を開拓するのも一つの道ですよ。こちらの記事をぜひ、ご覧ください。
特に女性警察官にはおススメしておきたい
男女差はあまりつけたくないんだけど、自分自身が経験しているからこそ、後輩には口を酸っぱくして言ってきました。
チャンスがあるなら飛び込んだほうがいい、と。
専務員になることも、昇任することもどちらにも、です。
特に、女性警察官であれば、どちらかは本当に早い段階で経験しておいた方がいいです。
なぜなら、ライフスタイルに左右されてしまうことが多いから。
ここは本当に改善すべき点だと思うのですが、仕事と家庭との両立が恐ろしいほど大変なことになります。
結婚が全てではありませんが、たいていの場合、女性警察官の配偶者は男性警察官である場合がほとんど。そうすると、専務への道をあきらめてしまいがちなんですよね。
そして、主軸が家庭に偏ってしまいます。
女性警察官は特に、専務員へのチャンスを逃してしまいがち。
チャンスが巡ってきたときに、飛び込めないでいると、管理部門をぐるぐると回る羽目になってしまう。それが悪いとは言わないけど、生活安全課、刑事課など、いわゆる『自分の畑』を持たずに警察官人生を歩んでしまうことも珍しくはありません。
ちょっと前は、巡査の枠はあるのに、巡査部長の枠がなかったりってこと、ザラにあったのですが、今は違います。
被疑者が女性であることが多くなってきている節もあるので、女性警察官への需要はさらに大きくなってきています。
だから、昇任するにせよ、専務員になるにせよ、目の前にあるチャンスには迷わずに飛び込むことをお勧めします。
特に、女性警察官は、昇任試験に関して尻込みしがちです。
巡査部長には早くなっておいた方が後々のキャリア形成にもかなり有効に運ぶので、迷わず飛び込んでみてください。
ちなみに、昇任したての巡査部長は、実は留置管理課にも行きやすいんです。地味な仕事の留置管理課に行くと、左遷なんじゃないかって思ってしまいがちですが、そんなことは決してありません。こちらの記事を読んでみてください。
巡査部長になるために日ごろからしておくべきこと
受験する人数が多いから、合格する割合も多い巡査部長昇任試験。
でも実は、巡査部長試験に通過するのが一番大変だった記憶があります。
試験に慣れていないっていうのもあるから。
昇任試験を突破するかどうかは、運ではありません。日ごろの努力の成果が試されるんです。
巡査部長試験を突破するのって、意外とハードルが高いもの。
まずはSAを突破するために
昇任試験の問題集を注文する
昇任試験対策の問題集は、頼んだ方がいいでしょう。一通り解いておくと、TOPとかKOSUZOとかですかね。一時期問題にもなったけど、その後どうしたんだろうか。
昇任試験の問題集を頼むのは、警務課とかに言わないといけないのですが、警務課にお願いすると、『あ、あいつ昇任試験狙ってんのか』みたいなやつ、必ずいます。
でも、気にする必要は全くありません。
『そうです、勉強するんですよ。先輩しないんですか?』くらいの心意気でいればいいんです。
警察人生はあなたのもの。
どう動くかは自分で決めていくべきです。
周りの声に左右されず、まずは昇任試験対策の問題集を注文してください。
ひとまず巡査部長に受かるまでは、購入してみるといいと思います。
1日に5~10問は解く
そして、SA対策はやはり、数こなした方がいいです。
どれだけ忙しかったとしても、1日に10問程度は解いていきたいところ。
SAを解けるようになれば、自然と論文対策にもなります。
ただし、この問題の解き方、○×だけすればいいってもんじゃありません。
ノートに、〇にした理由、×にした理由も合わせて書いてみてください。
そうすると、かなり実力がつきます。
ただ、この方法は時間がかかるので、忙しいとやりたくなくなってしまうかもしれませんが、1日に数問はチャレンジするってことを実践していきましょう。
なにはともあれ、SA突破しないことにはスタートラインに立てません。
意外と大事なのが、法学のSA。
法学は警察官のベースにもなるので、しっかり解けるようにしておいたほうがいいでしょう。
そして、実は法学を勉強しておくと他の資格試験でも効果を発揮したりするもの。
他の資格を取得するような場面でも使えます。
え、警察官でも取得できる資格なんてあるの?って疑問に思った方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
実務にも直結するし、まさに一石二鳥。
勉強しておいて損になることはまずありません。
1日数問でも、やるかやらないかで結果は大きく違ってきます。
論文対策は重点目標と通達で知識を入れる
論文は、はっきり言って書き方が重要です。
警察独自の論文の書き方があるので、まずはそれをマスターしましょう。
心がけてほしいのは、箇条書き。
論文の型をマスターする必要があります。
警察学校での試験の型を再度確認してみてください。
そのうえで、各都道府県警が毎年年始に掲げている『重点目標』とそれに伴う『通達』。
これをよく読みこんで、自分なりの答案を何パターンか書いておきましょう。
SAを突破しないと、論文には進めませんが、準備期間も短いです。
日ごろからメールで来る『通達』は意識しておきたいところ。
面接対策はずばり、読書
最終段階の面接。これもなかなかネックですよね。対策が難しいから。
面接は、最近読んだ本は何かって聞かれたりすることも。
そのためだけに読書をするのは気が進まないものです。
でも、警察官である以上、色々な知識を持っておくことってすごく大事。
面接対策と考えず、読書をひとつの趣味としてとらえてみてもいいかもしれません。
もし、私が今まで読んだ本の中で1つだけおススメを上げるとしたら、ずばりこの本。
イチ押しは、LISTEN。
ちょっと、厚めの本なんですが、聴くことを生業とする警察官にとってみたらこの本ほど有益なものはないかもしれません。
私は退職する直前に読んだのですが、もっと早く読んでおけばよかったなと思ったほど。
この本はかなりおススメです。
とはいえ、読書をするって結構ハードルが高かったりするんですよね。
そんな時は、Amazonアンリミテッドで挑戦してみてもいいかもしれません。
いきなり本を買うのではなく、電子書籍で流し読みをしてみる。
Amazonアンリミテッドで目ぼしい本をざっと見て、じっくり読みたいと思った本を改めて購入してみるとかなり時短にはなるはずです。
アンリミテッドなら読み放題なので、何を読んだらいいのかわからない人にはおススメです。
リンクはこちらに貼っておくので、参考にしてみてください!
さらに、時間がない警察官におすすめなのは、聴く読書。
オーディブルっていう手もありますよ。
リンクはこちらから。
スマホでゲームしてしまう時間を、読書の時間に変えてみてはいかがでしょうか。
教養も身に尽くし、雑談力も鍛えられます。
こちらの記事では、警察官が読んでおきたい本をまとめてみました。ぜひご覧ください。
術科もしっかり出ておくこと
仮にも幹部を排出するための試験。
最終試験で術科の試験がある都道府県警も多いはず。
日ごろの取り組みも重視されるので、普段から術科もきちんと対応しておきましょう。
そもそも、現場に出る以上は、術科は切っても切り離せないもの。
忙しくても、やるべきことはしっかりやることが大事ですよ。
巡査部長が一番動きやすい!巡査部長は早めに合格するとメリットしかない まとめ
巡査部長になることは、もはやメリットしかありません。
デメリットをあげるとするならば、責任が少し重くなるということでしょうか。
でも、責任が重くなるといっても、巡査は全く責任がないのかっていうと、そんなことはありません。
警察官である以上、ある程度の責任は付いて回ります。
だとしたら、階級を1つ上げて仕事がしやすくなる方がいいですよね。
巡査部長の昇任試験は、なんだかんだハードルが高いのは事実です。
皆、巡査部長にはなりたいから。
だからこそ、普段からどう動いていくかってすごく大事なんですよね。
仕事が忙しかったとしても、昇任試験の勉強は、結局仕事に直結しています。
やらない理由はありません。
さあ、この記事を読んだら、警務課に昇任試験対策の参考書を頼みに行きましょう!
とはいえ、体は資本ですので、休むときは休んでください。
メリハリをつけた勤務をしていくことは、なによりも大事です。
そのためには、非番は即座に退散することを推奨しています。
こちらの記事もぜひご覧ください。
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