・退職を決意したはいいけど、職場報告はどうしたらいい?
・退職を決めたときに気を付けておきたいことはあるのかな?
こんにちは、ればぞうです。
退職を決めるということは、人生でも大きな決断。ましてや、公務員となると、周囲からの圧も半端じゃありません。
公務員は、定年まで勤めあげるのが常識。
それ以外は非常識。
公務員は、そんな世界です。
自分の周囲になかなか退職を決める人がいないからこそ、『実際どうやって退職していくんだろう?』って考えてしまいますよね。私自身、40代になってから辞めるという人が周りに全くいなかったため、不安で仕方ありませんでした。
公務員を退職する、と決めたというのであれば、少なからず覚悟しておくこともあります。実体験したからこそ、お伝えできることもあります。
今回は、
- 職場での退職報告をする上での注意点
- 退職の流れ
などについて解説していきます。
仕事をしていれば、誰もが一度は退職を考えたこともあるでしょう。
今はまだ退職を決めていなかったとしても、いざ、そうなったときのためにもぜひ最後までご覧ください。
公務員が退職を考えたときに注意しておくこと
公務員が退職を考えたとき、『今週で辞めます!』なんてこと、絶対に言えません。
安定した職種であるからこそ、周りの理解を得てからでないと辞められないのが、公務員の宿命。
退職を考えている場合、すぐに辞められるわけではないということは、絶対に意識しておかなければなりません。
家族の理解を得る
実は、一番反対に合う確率が高いのが、家族からの反対。
身近な人からの反対は思っている以上にダメージが大きいです。
独身の方は、実家の親からの反対にあうでしょう。既婚者にあってはさらに圧力は強くなります。安定した生活がなくなってしまうかもしれない不安は、家族であっても同様です。
『せっかく安定した職についているのに・・・』
この言葉は必ずと言っていいほど出てくるはずです。
とはいえ、仕事をするのは自分自身です。
自分で道を決めていくしかありません。
退職することを考えているのであれば、それなりに理論づけて説明する必要がありますよね。
もしかしたら、公務員が退職するときに、一番考えておかなければならないのは、身内への対応かもしれませんね。
退職まではある程度の時間が必要
人事異動を経験していればわかると思いますが、公務員は、基本的にポストが決まっています。
ところてん式に後任人事を決めていきますよね。ということは、いきなり辞めてしまうと、後任がいない状態で仕事を回さなければならなくなります。
公務員にとって、ポストがいきなり空くのは、かなりの致命傷。
いきなり穴が開くと残された人はかなり厳しいことに。
こうなってしまっては、せっかく一緒に働いてきた仲間に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
できることなら、後味の悪い辞め方はしたくないですよね。
報告するタイミングとして一番のベストは、人事異動のタイミングだと思います。
例えば、年度末の3月で辞めようと思っているのなら、秋の異動が終わった後くらいには話を進めておくと比較的スムーズに話が進むはずです。
仕事関係をスッキリさせておく
退職の申し出まで時間があるようであれば、今抱えている面倒な仕事はなるべく片付けておいた方がよいでしょう。
これは、人事異動でもいえることですが、引継ぎがしっかりできないと、後任がとても困ります。
引継書をしっかり作成しておくことが大事です。
異動であれば、不明点は聞くことができますが、退職となると話は違います。簡単に聞くことはできなくなります。
今いる職場で退職を考えているのであれば、職場報告までに少しずつ引継書を作っておくと後々楽です。
職場報告してしまうと、かなりバタバタしはじめるので。
立つ鳥後を濁さず。
なるべく自分が受けている仕事は粛々と処理しておくことが大事です。
公務員が退職するときの職場報告の流れ
その職場での退職報告は一度きり。退職の職場報告は、思っている以上に労力を使います。
いくつかポイントがあるので、頭に入れておきましょう。
まずは最優先で直属の上司に直接報告
当然ではありますが、最優先で直属の上司へ報告します。後で述べますが、同僚や仲のいい先輩に先に話すことは避けましょう。
報告の過程で、直属の上司だけでなく、さらに上位の上司との面談も入ってくることはほぼ確実。
私の場合、警部補だったので、直属の上司は警部。最初の報告では、警視クラスとの面談も実施しています。
その後は結局所属長まで面談に至りました・・・
警察官で巡査の場合、直属の上司は巡査部長になります。警部補(係長)に報告は必須ですが、直属を飛び越えて警部補に報告は避けてください。
直属の上司が話しにくいなど、特殊な事情がない限りは順番は守るべきです。
そうしないと、残りの仕事する期間、非常に居心地の悪い思いをすることになってしまいます。
人事(総務)への報告
基本的には、上司に報告した時点で、上司から人事部門へ報告がいきます。
直接人事部門に話をするということはほとんどないはず。
とはいえ、何か問題がありそうな場合には、人事から直接聞き取りの調査も来るかもしれません。
問題がありそうな場合とは・・
- ハラスメントを受けていたのではないか
- 借金があるのではないか
- 異性関係でトラブルを抱えていたのではないか
というような感じです。上司との面談の中でこのような問題がありそうなら、もしかしたら人事から直接話があるかもしれません。
そうでないなら、基本的には自分の所属だけでの面談で終わるはずです。
退職願の記載
退職願には、どこの自治体でも様式が必ずあります。書き方は一緒です。
というより、人事への報告をした時点で、退職が承認されれば、退職に必要な書類を一式書くことになるでしょう。
退職が承認されれば・・・??
と不思議に思ったかもしれませんね。
公務員の場合、『退職届』ではなく『退職願』なんだね。
公務員には任命権者がいるため、退職届じゃなくて願いであることに注意が必要です。退職を願うんですよね~。
たとえば、警察官であれば、各都道府県警の警察本部長あてに『退職願』を提出します。
本部長がオッケーを出さないと退職できません。
とはいえ、オッケーがでないことはまずないのですが。
なので、決裁をするのに時間がかかるため、早めに申し出が必要になるんです。
ちなみに、退職理由は「一身上の都合による」が決まり文句です。具体的な理由は、直属の上司との面談で報告されることとなります。
実際の体験談は、noteの方でざっくばらんに書いています。
よろしければぜひこちらもご覧ください。
退職報告のポイント
直属の上司との面談で退職報告をすることはイメージできたかと思います。
ただ、この退職報告で自分の意思をしっかり伝えないと、うまく丸めこまれてしまうことも。
退職引き伸ばし作戦に乗らないためには、退職の意思をしっかり伝えることが大事です。
考え抜いた末の結論だと話す
ちょっとした悩みを相談するような形で持って行くと、間違いなく引き留めにあいます。
あくまでも、退職するという結論は、考えに考え抜いた末に出した結論であるということをはっきり伝えましょう。
自分の直属の部下が退職を考えているなんて、ぶっちゃけちょっと面倒なもの。
考えを改めさせようと、『来週まで考えてみなよ』『次の異動まで頑張ってみようよ』なんて、ずるずると引き伸ばされることに。
退職を決めているのであれば、確固たる意志をしっかりと伝える必要があります。
『どれだけ待っても退職の意思は変わりません』という気持ちで退職報告に臨む必要があります。
退職の意思が固いということがわかれば、すんなり人事への報告まで済むはずです。
逆に、そこまでの気持ちを持って話ができないという場合は、退職の意思が固まっていない可能性もあります。
そんなときは、もう少し自分と向き合ってみる必要がありますので、ぜひこちらの記事を読んでみてください。
退職理由は前向きなものを
組織に不満があったりすると、ついネガティブな理由を話してしまいがち。
スムーズな退職を望むのであれば、ネガティブなものよりも、前向きな理由を並べることが大事です。
- 将来性を感じない
- 残業が多く待遇が悪い
- 希望している仕事ができない
不平不満があるから、退職を決めたのは、百も承知。上司もわかっているはずです。
とはいえ、自分は退職するからいいかもしれませんが、残された人がいる職場を不用意に傷つける必要ってないですよね。
ましてや、自分も今まで働いてきた職場でもあります。
ここは、大人の対応の見せ所。
『誰もが納得する建前』を話しておきましょう。
一番無難なものとしては、『家庭の事情』です。
子供の養育、夫婦関係、親の介護等々、個人的な事情はどうにもならない部分でもあります。
組織が介入して解決できないものであれば、納得さしやすくなります。
あとは、独身者であれば、自分のスキルアップのためや、自分自身の夢なんかも理由としてはありですね。
退職の理由を話すときは、ポジティブな理由を探すようにしていきましょう。
周囲には退職を直前まで言わない方がいい理由
まずは直属の上司に話すように、と先ほどお話ししましたが、仲のいい同期や同僚には話をしたいと思いますよね。
でもこれ、できるだけギリギリまで話すのは控えたほうがいいんです。
うらやましいと思われてしまったり、妬みを買ったりと、散々なことにもなりかねません。
周囲にべらべら話さないほうがいい理由としては3つあります。
周囲のモチベーションが下がるから
今まで一緒に仕事をしてきた仲間が辞めるって、結構モチベーション下がるんです。たとえそれが、どんなに接点のない人であったとしても。
『あ、あの人は苦しい仕事から逃げたんだ。』
『いいよな、辞められて。』
なんて言われかねません。思わぬところで周囲のモチベーションを下げていることを理解しておきましょう。
自身の仕事に支障が出るから
残っている仕事をしっかりやろうと思っていても、『どうせ辞めるんだから』と冷たくされる可能性もあります。
そうすると、自分の仕事はきっちりさせてから辞めようと思っていても、思うようにできなくなってしまいますよね。
色んな人に退職することを話をしてしまうと、噂が噂を呼び、退職するまでの仕事もうまく回らなくなってしまいます。
話をするなら、ごく近しい人だけに話すにとどめておくことをお勧めします。
自分の心の平穏を保つため
最大の理由は、これです。自分自身の心の平穏を保つため。
せっかく心機一転、退職をしようと思っていても、周囲が退職することを知ってしまうと、いわゆる『ドリームキラー』が登場します。
皆さんの心を平気でえぐりにくるんです。
- なんで辞めるの?もったいない。
- 退職してやっていけるの?
- 辞めないほうがいいんじゃない?
こんな言葉ばかりかけられてしまったら、どんよりしてしまいませんか?気が滅入ってしまいますよね。
そして、変な引き止め方をしてくる人は一定数いるもんなんです。さらに、大して仕事上のつながりもなかった人から言われることが大多数。
いちいち構っているヒマはありません!
退職を決めた以上、どうしたって噂では流れるもの。けれども、それは、重大な個人情報です。
自分の個人情報を大々的に流す必要はありませんし、周囲に振り回される必要もありません。
退職するまで自分の気持ちの平穏を保つためにも、周囲への報告は最小限にしたほうがよいでしょう。
40代で退職を決めたときに周囲の声はかなり堪えました。こちらの記事もご覧ください。
公務員の退職は職場にいつ報告するべき?退職を決めた後の流れについて解説 まとめ
退職を決めるということは、相当な葛藤を乗り越えてきたことでしょう。かなりの労力を要したはずです。
職場報告は、あくまでも、自分が考え抜いた結果を報告する場。
引き留めはあると思いますが、最終的には自分が出した結論を進めるしかありません。
大事なのは、退職の意思は固いということ。
退職することに関しては、揺るがないというところまで気持ちを持って行く必要があります。
もしもまだ、悩んでいるのであれば、後悔しないためにもとことん自分と向き合うしかありません。
今いる組織は、自分を成長させてくれた場所でもあります。
であるならば、今までお世話になった組織に最大限の敬意をもちつつ、自分にできることはやってから去りましょう。
感謝の気持ちを持ちつつ、前向きな気持ちで退職できるよう、心から応援しています。
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